キャッチボール②

それでは前回の続きを。

公園に着くと中学生のお兄ちゃん達が全力で野球をしていましたので、
ボールの飛んでこなさそうな端っこで父娘のキャッチボールを始めました。

新品のグローブを右手にはめた彼女はやる気満々、
上げる足がどっちだったかを気にしながらも(笑)必死に投げ込みます。
私は彼女の構えたグローブを狙って山なりのボールを返します。
決して下からではありません、オーバースローからです。

「ナイスキャッチ!ナイスボール!」とおだてながら、
結構な回数のやりとりが続きます。
最初はグローブを上に向けたポケットキャッチしかできませんでしたが、
次第にへそから上のボールはグローブを横にして捕れるようになってきました。
「意外にやるかも・・・。」と思いだした途端、
少し油断したのか「ドフ」っという音が・・・。

彼女の胸をボールが直撃です。

「ありゃ、これは泣き出して終わりかな」と思い
「やめようか?」と声をかけようとした父を制して発した彼女の言葉は、
「やる!」の一言でした。
よっぽどやめたくなかったのでしょうね(笑)。

夕暮れの中涙をこらえながらひたすら続ける彼女。
しかし不幸は続くもの、
何球か繰り返したあとに今度は「ガス」っという嫌な音が・・・。

・・・・・・・・、アゴを直撃です。

さすがに今度は涙が溢れ出てきました。
それでも私が「やめようか?」と声をかける前に、
またもや彼女が発したのは「や”る”!」の一言でした。
誰に似たのか『根性の女』!

結局彼女が涙を流しながらそのまま続けることに。
周りの中学生からは私が『鬼』に見えたかもしれません(笑)。
そして日もどっぷりと暮れかかった頃、
「次どっちかが落としたら終わりね」というルールで、
円満無事に(?)終えることができました。

帰り道に「またやろうね」と言ってくれたので少しホッとしていたのですが、
家に着くなり母親に向かって
「アゴにボールが当たった!」と早速報告していました。
一緒に遊んでくれた父を気遣った彼女なりの我慢だったのでしょうね。

『キャッチボール』

投げる方は相手の取りやすいところに投げようとし、
捕る方は相手のボールを落とさないようにしっかりとキャッチする。
ある意味人間同士のコミュニケーションの基本だと思います。

これからも誘われたら嫌がらず相手をしてあげようと思います。
「でも、泣いたらダメよ!」(笑)